災害時の爬虫類ペット達の同行避難。万が一に備えて十分な準備を!

災害時爬虫類などのペットの避難

災害はいつ何時、どんなタイミングで、どんな風に襲ってくるのか予測がつきません…

動物取扱責任者講習では、ペット同行避難も鉄板ネタですが、多くの場合、犬猫に関する話しか出てきません。

災害時には犬猫の受け入れどころか、場合によっては人間でさえ受け入れが困難な場合もあるので、爬虫類両生類なんて、完全に蚊帳の外です…

今回はそんな、災害時の備えがテーマです。

ペット全般に共通する備えと、エキゾチックペット用の備えや心構え、対策や対応などをざっくり解説してみようと思います。

 

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飼い主の役割

 

飼い主の役割

 

愛玩動物対策行動指針によると、飼い主の役割は以下の様に定義されています。

ペットの飼い主は、「いかなる時」であっても、動物の安全を保持すると共に、動物が他人の生命、健康、財産に害を与えない事

まぁ、ざっくり言えば、ペット動物が人に迷惑をかけるな!と言った所でしょうか。

いかなる時」と定められているので、災害時であっても例外ではありません。

ペット管理の重要性

犬が人を噛んで怪我をさせたり、死なせてしまえば。飼い主に大きな責任があるのは誰でも想像がつきます。

法律上ペットは物扱いなので、ペットが人に危害を加える状況を他で例えれば、野球をしてたらボールが飛んで隣の窓ガラスを割ってしまったとか、通行人に直撃して怪我を負わせてしまった等になります。

 

厳密には違いますが、イメージとしてこうした例を思い浮かべて貰えれば、飼い主責任を想像しやすいです。

言わばペットは、この飛んだボールです。

 

犬がガブリ!にしろ、ボールがガラスにガシャーン!にしろ、どちらにも共通しているのは、所有者の不注意や認識不足です。

自身の結果による物であれば過失が分かりやすいですが、ペットは野球をしていない時でも勝手に飛んで行くボールです。

 

意思があり勝手に動く為に状況は多岐に渡り、一見すると飼い主に責任はなさそうなケースでも、所有者というだけで罪に問われてしまいます。

犬が鎖をちぎって脱走して人を噛んだのであれば、まずは噛まない様に躾ができなかった事、鎖を千切れない様にしておかなかった事など、噛んだ犬ではなく、噛むに至った経緯のみが、全て飼い主責任として問われます。

 

鎖が千切れて逃げたからしょうがない、元々人を噛む犬だったからしょうがない…は通りません。

これは犬に限らず、猫や鼠、蜥蜴や蛇。昆虫など、全てのペットに言える事です。

 

犬が分かりやすいので、犬で例えられる事が多いですが、誰かがペット関係で迷惑を被れば、どんなペットであれ飼い主責任を問われる事となります。

 

この「迷惑」には、なにも人体への危害を直接受けるだけではなく、精神的に恐怖を覚えた、糞尿を敷地内にされた、臭いがキツイなどでも該当します。

災害が起こり、避難所で生活するとなれば、この「実害」や「迷惑」は途端に現実味を帯びた問題となります。

日頃からの備え

 

日頃からの備え

 

ペットの安全とひと様の安全。飼い主はこの2つを守らなくてはなりません。

住居の防災対策

まずは飼い主が無事でなければ、前提である2つを守る事はできません。

住居の耐震設備は元より、動物が普段居る場所の上部に物を置かない、家具を固定しておくなど、地盤を固める事から始めましょう。

家族や仲間内との連携

様々な状況を想定して、飼い主仲間や近所の方々と避難や管理について相談しておきましょう。
親せきや友人等、預かってもらえる所を事前に検討するのも良いでしょう。

日頃からペットケージやキャリーバッグに慣れさせておくのも大事です。

犬なら「待て」や「おいで」吠え癖の改善等、最低限の躾をすませておけば、預かり先でも問題を起こし辛く、同行避難の際にも受け入れられる可能性は高くなります。

 

※同行避難とは避難所で多数の人々とペットが共に同居できる事を意味する言葉ではありません。

あくまで、ペットと共に安全な場所まで避難することを指す言葉です。

原則として、人間そのものが厳しい生活を強いられる避難所ではペットと共に暮らせません。

受け入れられるかどうかは、人々の判断や避難所のルール、および状況に左右されます。

飼い主の明示

万が一、迷子になった時の為に迷子札や鑑札札をペットに付けておきましょう。

犬であれば、鑑札や注射済表の個体への装着は義務ですが、室内犬やケージ飼いの犬では付けていない人も多いです。
また、脱落の危険がないので、マイクロチップの装着なども推奨されています。

避難用の備蓄

・リード
・キャリーバッグ
・餌&水(少なくとも5日分)
・食器
・ブラシ
・タオル
・ガムテープ
・ペット健康手帳
・飼い主とペットの写真
・飼い主の連絡先

この辺りは最低限必須です。

人間用の備蓄と共にキープしておきましょう。

同行避難の備え

各自治体の避難計画を確認して、避難地や避難地へのルートを覚えておきましょう。

…と、ここまでが、おおまかな同行避難および事前の対策なのですが…

もうおわかりかと思いますが、これ、基本的には犬猫(というよりほぼ犬)の対策です。

爬虫類とか小動物は、自分で考えろw と言うことです…

まぁ、動物取扱責任者講習自体がお役所仕事ですから、そんなものでしょうw

エキゾチックペット(爬虫類など)での災害時対応

 

日頃からの備え

 

上記の対策は、爬虫類に照らし合わせたら、ほとんどの場合、現実的に不可能です。

近所や友人知人に受け入れられる可能性は低いですし、そもそも知識が無い人では預かってもらっても相手が管理できません…

 

避難用の備蓄だって、餌は無くても平気ですが、保温器具は大体電気を使うので、避難時に使用不可能になります。

飼い主の明示責任もありませんが、明示することそのものが、多くの種類で不可能です。

 

様々な躾だって不可能です…幸い、放し飼いのイグアナなど以外であれば、ケージに入ってるのがデフォなので、その面では助かりますが…

エキゾチックアニマルの管理は、マニュアル対応ができない物だと覚えておきましょう!

爬虫類は特に飼い主の対応力が全て!

爬虫類や両生類といった、所謂エキゾチックペットは、日頃の管理もそうですが、こうした有事の際にも飼い主の対応力が求められます。

てか、誰も頼りにはなりません。己で解決するしかないのです…

特に怖いのが、冬場です。

保温が必要な爬虫類を飼っている場合、各種インフラが止まる災害時には致命的です。

我が家でも東日本大震災の時、丁度ツノガエルが産卵しており、長時間の停電をどう保温するのかで非常に苦労しました…

カイロを水槽の外からにベタベタ張り付けて対応しましたが、ギリギリ孵化に成功したものの、通常より発達に時間がかかり、発達不全で全滅する危険もありました…

爬虫類、両生類用の備蓄

犬猫等と同様の備蓄に加えて、

・ケースごと入るサイズの発砲スチロール
・カイロ
・予備のケースやケージ
・霧吹き
・温度計
・湿度計
・暗幕や白い布(人目を避ける為)
・段ボール

そして、あれば心強い物は

・自家発電機
・車

この辺りがあれば少しの間はしのげます。

これ以外にも、電気を使わずに保温できる仕組みや物があれば、なんでも利用しましょう。

自家発電機や車は高い買い物になりますので、そうそう準備できませんが、あればかなり心強いです。

現実的には所持するのが難しい場合も多いので、それ以外の道具を可能な限り準備しておきましょう。

避難時の対応

彼らの飼育では、基本的には日常管理を崩せないのに、崩さざるを得ない状況が災害です。

特に崩せないのが温度。種類によっては清掃や湿度もですが、犬猫と違い、エキゾチックペットは種類で対応が全く異なるのです…

 

多くの場合、餌がなくても、犬猫のようにすぐ腹を空かせる心配はありませんが、外国の生き物を飼っている以上、冬のない国の生き物が冬に被災したら、即アウトです…

なので、優先順位として、最大の警戒をしなくてはならないのが、温度です。

 

カエル等、汚物で汚れたケースで飼えば即感染症や自家中毒を起こして死んでしまうタイプの生き物であれば、清掃も大事です。

湿度が足りないとその内調子を崩すタイプの爬虫類両生類も多いので、湿度維持も気が抜けません…

 

暖房が使えない状態での対策としては、発泡スチロールにケースごと入れたり、ケースに断熱材を撒いてカイロで温める事となります。

発砲スチロール内にカイロを入れる時には、通気口の大きさや量を調整しないといけません。
(穴をあけないと酸欠で死にますし、開けすぎたら温められず死にます…)

 

避難所では、エキゾチックペットが人目に触れると、ギャーギャー騒がれる危険もあります…
犬猫でさえ受け入れが厳しい避難所では、なおさら受け入れられない生き物達です…

避難所へ持ち込んだら、飼い主共々、あっちへ行け! と言われかねない生き物である事を覚えておきましょう…

 

車を所持しているのであれば、こうした様々なトラブルを車内でやり過ごせるので、かなり心強いです。

まぁ、車が使える様な道路状況である事が前提なので、あっても役に立たない可能性もありますが…

まとめ

 

まとめ

 

・ペットの安全やひと様の安全は、いかなる場合でも飼い主が守る物。災害時だから仕方がない…は通らない

・事前の準備は大事。各種消耗品の備蓄や、各自治体での避難場所や避難場所へのルート確認は怠らない事。

・知人や仲間内で預かってもらえるのか、事前に話し合うのも大事。

・犬猫での備蓄品に加えて、爬虫類や両生類では、種に合わせた備蓄が必要になる。

・犬猫以上に、エキゾチックアニマル達には絶対的なマニュアルがないので、臨機応変に対応する。

・同行避難とは避難所でペットと共に暮らせると言う意味ではない。あくまで安全圏まで共に避難すると言う意味。

・避難所でペットと共に暮らせるかどうかは、避難所自体のルールや人々の判断、状況などに左右される。

こんな所でしょうか?

爬虫類や両生類にはまだまだ厳しい世の中ですが、災害時ともなればそれは目に見えて顕著になります。

自分の力のみで対応する事が原則になりますから、有事の際には、犬猫以上に厳しい現実が待っていると思って間違いないでしょう。

私の所ではカエルとヘビが主なので、数は多いものの、災害時でも対応自体はそこまで大きな問題になりませんが、イグアナやモニター、ニシキヘビやボアコンストリクターなどの、超大型爬虫類や保温が必須なペットを飼っている人では、かなりの大問題となるでしょう。

 

日頃から入念なシュミレーションや備蓄、仲間内等の繋がり強化など、様々な準備をしておくことをお勧めします。

↓の環境省ガイドラインではより詳しい内容が確認できます。

環境省の人とペットの災害対策ガイドライン

 

この記事が少しでもお役に立てたのなら幸いです。

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