狂犬病とは?初期症状や予防法!犬だけじゃない!発症すれば致死率100%?!

狂犬病について

動物取扱業登録をした場合、各施設の動物取扱責任者には年1回の講習が義務付けられます。

内容的には、ほぼ、犬猫に関する法律や心構えなどで、爬虫類に関しては若干触る程度なので、正直、私の様な完全に爬虫類畑の人間にとっては、必要性の薄い物なのですが、販売時の事前説明等、共通の部分もある為に、現状、一緒くたにされている感が強いです。

そんな、8割がた無駄な知識ではあるものの、知っていて損はない物や、知らないと不味い物、あるいは絶対に知っておかないといけない物などもチラホラあります。

今回はそんな、動物取扱責任者講習で必ず取り上げられる鉄板ネタの一つである、狂犬病について解説してみようと思います。

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日本では、飼い犬の狂犬病予防接種は飼い主の義務!

 

日本では、飼い犬の狂犬病予防接種は飼い主の義務!

 

日本で犬を飼う場合、各市町村で飼い犬登録をしなくてはなりません。

この飼い犬登録に加えて、さらに義務付けられているのが、狂犬病の予防接種です。

法律で義務づけられているとは言え、まだまだ未登録犬や予防接種を受けていない飼い犬も多いですが、では、なんでそんな予防接種が義務付けられているのか?

その必要性を、順を追って解説してみたいと思います。

狂犬病は犬だけの病気にあらず!

 

狂犬病は犬だけの病気にあらず!

 

狂犬病と聞いて、犬の病気だと思った人は多い事でしょう。

病名に「」と入っている事や、日本では「」を飼育する際に、犬自体の病気を防ぐ任意の予防接種に加えて義務であるこの病気の予防接種も案内される事から、勘違いされやすいですが、狂犬病は、哺乳類であれば、どんな種類の生き物でもかかる可能性のある病気です。

犬、猫、鼠、蝙蝠、狐、狸…。当然、人間も例外ではありません。

 

人畜共通感染の中でも特に危険視されているこの病気は、人間が発症したら最後、現在では治療する事ができない、ほぼ致死率100%の恐ろしい病だからです。

その為か、動物取扱業に関わろうとすると、必ずと言っていい程、この病気に対する話題や予防接種の必要性に関して学ぶ事となります。

 

爬虫類の関係者には、興味も関係性の薄い狂犬病ですが、海外へ渡航を予定している人や、犬猫での動物取扱業を開業する上では、必ず知っておいた方が良い知識です。

狂犬病は伝染する病気!?

 

狂犬病は伝染する病気!?

 

狂犬病はウイルス性の病で、唾液を介して感染する病です。

多くの場合は噛まれた事で感染しますが、傷口や目、唇などを舐められても感染します。

 

なので、犬や猫相手にちゅっちゅする事に抵抗が無い人は大変危険です。

(動物相手にちゅっちゅすると、狂犬病以外でも様々な病の危険があります。動物→人 は元より 人→動物 もありえます)

犬などの狂犬病は狂犬病予防法で、牛や豚などは家畜伝染病予防法の適用を受けて法律で予防する事が義務付けられています。

 

日本では、日常的に接する機会が比較的多い動物として、犬が人を噛む可能性が高いので、犬が特に危険視されております。

空気感染するような強烈な伝染力ではありませんが、野生動物でも保菌者になる為に、一度流行ったら最後、根絶するのは容易な事ではありません。

狂犬病は最も致死率が高い病!?海外への渡航時には要注意!?

 

狂犬病は最も致死率が高い病!?海外への渡航時には要注意!?

 

狂犬病は、後天性免疫不全症候群(エイズ)と並んで、最も致死率の高い病気としてギネス認定を受けているほどの恐ろしい病です。

感染動物に噛まれた際に唾液を通して感染するので、多くの場合は噛まれなければ問題ありませんが(ちゅっちゅするのは最早論外の危険行為なので…)海外では犬猫はもちろん、リスやネズミ等の小動物に触る事も危険です。

 

海外への渡航の際には、現地動物への無暗な接触は避けた方が良いでしょう。

日本の隣国である中国などは渡航も容易で、日帰りも可能なほど、気軽に海外旅行できる国の一つですが、犬の放し飼いが基本な上に、野良犬や野犬も跋扈している野犬大国でもあります。

 

あらゆる哺乳類が狂犬病を持つ可能性がある中で、相手として最も怖いのは、やはり日常的に接する機会の多い「」であることに変わりはありません。

観光地と化した場所への簡単な旅行ともなれば油断しがちですが、見慣れた生き物相手でも、一歩国外に出たら毒を持った魔物ばかり。海外は魔物の巣。ぐらいに思っておきましょう。

狂犬病の症状(初期症状から重症化まで)

狂犬病の症状

初期段階では風邪に似た物に加えて、咬傷部の治療は完了しているのに、痒みやチカチカなどの違和感、熱感などがあり、さらに進んで急性期には不安感、怖水症状(水を飲むと痙攣から強い痛みを感じて水を恐れる様になる)怖風症状(風の動きに過剰反応する)興奮や麻痺、精神性の錯乱などを起こし、その2日~7日後には脳神経や全身の筋肉が麻痺して、最後には呼吸障害で死亡します。

喉が渇いていても水を飲めないので、狂犬病患者は人間、動物問わず苦しむ事になります。

私が動物取扱責任者講習を初めて受けた時、あろうことか、この狂犬病にかかった少年の白黒映像が講習で流れ、
その悲惨さが動画で詳しく語られると言う、ある種の拷問が講習会場で行われましたが、そりゃあもう酷い物でした…(色々な意味で)

物議をかもしたのか、翌年から映像での講習は無くなりましたが、ああはなりたくねぇ! あんな死に方したくねぇ! と言う思いが加速したのは間違いありません…

狂犬病から逃れるには?予防法!

 

狂犬病から逃れるには?予防法!

 

一番良いのは、無暗に動物に近寄らない事ですが、万が一噛まれてしまった場合は、速やかにワクチンを投与する事で、ほぼ助かります。

逆に「大して痛くないし、大丈夫だろう」と放置すれば、人生のゲームオーバーが確定します。

狂犬病の保菌者に噛まれても「発症する前」の潜伏期間内に対処すれば良いのです。

 

ですが、このワクチン、

当然、噛まれた現地で速やかに投与する必要があります。

海外では医療保険も適用されず、ワクチン接種だけで治療費をウン百万も請求された事例があります。

 

直接の死の恐怖を逃れたとしても、お財布的に大ダメージを被る事になりかねません。

外国に出かけた場合、けして日本と同じ感覚で動物に接してはいけません。

※外国の医療形態は様々なので、常にウン百万も請求されるわけではありませんが、海外渡航の際には万が一に備えて、旅行会社などと良く相談しておきましょう。

発症する前なら助かる!

狂犬病はウイルスが脳に到達して増える事で発症します。

それまでが、所謂、潜伏期間です。

 

毎年、世界で約5万人の死者を出している凶悪な病ですが、人から人への感染がなく、大流行に繋がらないので、
既に保菌国となってしまった国では、対策の優先度が低くなりがちな様です。

脳にウイルスが到着して増えると言う前提があるので、必然的に、足を噛まれた時と、顔を噛まれた時では発症までの時間に大きな差があります。

 

神経を介して脳組織に到着して発症するものの、進行速度は日に数ミリから数十ミリと言われています。

発症までに2週間程度~数か月程度、中には発症までに2年かかったと言う記録もあるようです。

日本は希少な狂犬病清浄国!?

かなり凶悪な病気とも言える狂犬病ですが、日本は島国であることと、キチンとした予防で徹底的に防いでいる事から、世界でも希少な狂犬病清浄国と言われており、狂犬病の恐怖から解放されている極めて珍しい国です。

安全を維持できているのは、飼い犬の狂犬病予防の義務や、野良犬の殺処分等、狂犬病を駆逐するための努力に行政が全力で取り組んでいるからだとも言えます。

 

こうした背景を知らない人が、犬猫販売の際に狂犬病の予防が義務である事を知ると「病気が無い国なのに、なんで予防で金使わなくてはいけないのさ!」と文句を垂れる事がありますが、犬の安全以上に、人の安全と狂犬病を日本で根絶するために予防が必要である事を伝えておきましょう。

 

事前説明での予防接種に同意しない人に犬を売ると、売った方も当然処罰されます。

この、狂犬病清浄国と言う、世界でも稀な日本のアドバンテージは、けして盤石な物ではなく、未登録犬や予防接種をしていない犬も多い事に加えて、近年の海外動物輸入加速に伴い、非常に危ういバランスの上で成り立っております。

狂犬病のまとめ

 

まとめ

 

 

・狂犬病は発症したら最後、ほぼ助からない絶望的な病気。

・反面、「発症」する前の潜伏期間内であればワクチン投与でほぼ助かる。

・狂「犬」病と言いつつも、哺乳類ならどんな種類でもかかる病気。当然、人間もかかる。

・海外に渡航する際には十分な注意が必要。犬は元より猫、ネズミ、リスなどの小動物でも油断できない。無暗に触らない事!

・噛まれるだけが条件ではない。感染動物の涎にウイルスが居るので、眼や唇、傷口等の粘膜を舐められる事でも感染する。

・日本は世界では希少な狂犬病清浄国。その為の行政努力はしているものの、危ういバランスである事を忘れてはいけない。

 

こんな所でしょうか?

爬虫類の直接買い付けなどで海外に行く事が多い人は、各種動物に接する機会も多いので、特に注意した方が良いです。

 

毎年の様に講習で聞かされる内容なので、既に動物取扱責任者の人にとっては耳にタコができるレベルの話ではありますが、その危険性について全く知らなかった!なんてのも実に多い病気です。

かく言う私も、こうして講習を受ける立場になる前は、海外旅行なんてするタイプでもなかったので、精々、狂犬病なんて犬の頭が狂う病気でしょw ぐらいの認識でした…

正直、名前のせいで誤解しやすいと思います、はい…

より詳しい治療や予防、各種データが気になった方は、

 

狂犬病医学学会HP

狂犬病厚生労働省HP

 

こちらのHPも合わせて確認すると、この病気の恐ろしさが伝わると思います。

この記事が少しでもお役に立てたのなら幸いです。

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