探索に当たり十分な危機意識と準備を整えたのなら、いよいよ捕獲です。
でも、蛇は基本的に、見つけようと思ってもなかなか見つけ辛い生き物。
今回は、そんな見つけ辛い蛇連中になるべく遭遇しよう!捕まえよう!について、
- 巡回したい遭遇しやすい場所
- 蛇に遭遇しやすい時間帯
- 見つけたらどうやって掴む
- 捕まえた後の、入れ物
と言うのが記事のテーマとなります。
ちなみに前回の記事には、野山の探索について、実際にあった危険な出来事をまとめてあります。
こちらも是非、参考にして下さい。
↓
野生の蛇ゲットだぜ!と出陣する前に身を守る術を徹底!山に入る準備
↑
逆に言えば、ここで紹介する様な場所になるべく近づかない様にすれば、不幸な出会いを極力回避できます。
それでは、十分気をつけて蛇に遭遇しに行ってみましょう!
蛇を捕獲! 巡回したい狙い目の場所 5つ
蛇が居そうな狙い目の場所 5つ
蛇が居そうな狙い目の場所を5つご紹介します。
①探索の大本命は河川敷!?でも危険度もMAX!?
川が大きい小さいに関わらず、蛇を見つけようと思ったら、大本命は川です。
上流から下流までの広い範囲を探れるので、川が1本あれば、歩道周りに通い続けるだけでも出会える可能性は高いです。
川にはネズミやカエルが多数居ますので、それらを狙うヘビにとって絶好の狩場となります。
草がボーボーの場所よりは、草がある程度生えていてコンクリ面や土面も露出している様な場所が理想的です。
草ばかりだと居ても見つけ辛いと言うのもありますが、露出面があると、食べた餌を消化する為に日光浴している個体にも出会い易いですし、そういった部分を足場に移動を繰り返し、草との境目に注目してみましょう。
足場の悪い所や深い草むらは無理に探索せずスルーしましょう。
その様な場所で見つけても捕まえるのに手間取り逃げられる可能性も高いし、川に落ちる危険が増すだけです。
大体どんなヘビでも出会えますが、主に出会えるヘビと確率は、アオダイショウ普通、シマヘビ普通、ヒバカリ普通、ヤマカガシ大となります。
②第二の本命!?池や湖の周辺!!キャンプや釣りのついでに
川と同じ理由で、池や湖も理想的な環境です。
河川との違いは、周囲に岩場なども多いので、水場に近い所に巣がある事も少なくない点です。
代表的なイメージとしては、山梨県の西湖など、岩盤を基本としていてそこから草が生えている所などは、アオダイショウやシマヘビにとっては良い環境です。
ただ、周囲が山に囲まれている事もあり、ヘビにとっては大変良い所なのですが、観光客やキャンプ人が多い為か、生息環境は揃っていても西湖での遭遇率はそんなに高くありません。
人がそんなに来ない場所で、似たようなロケーションの場所であれば、遭遇率はかなり高いでしょう。
いずれにしても、人気がない川や池と言った水周りで、草や岩場がある所が遭遇の期待の高まる場所です。
ここも大体どんなヘビでも出会えますが、確率の方は、アオダイショウ普通、シマヘビ普通、ヒバカリ普通、ヤマカガシ大となり、河川と大差ありません。
③第三の探索箇所!田んぼ。でも私有地なので許可は必須!?
特に水を張った夏場の田んぼ周りはお勧めです。
探索前に持ち主に許可を得た方が、後々トラブルを防げますので、必ず許可を取ってから探索しましょう。
また、合わせて遭遇情報も聞いてみましょう。
全く見かけないなんて話なら、そこは農薬が強い田んぼかもしれません。
虫が少ないとカエルも少ないので、ヘビも少ない田んぼになります。
1つの田んぼに期待が持てずとも、田んぼは多くの場合水路から水を取り込んでいますので、その水路を辿って、広い範囲を探索してみましょう。
この時、水路は同系統でも田んぼの持ち主が違う事はザラですので、探索するのならそのつど持ち主に許可を得ましょう。
面倒ですが、情報収集の一環と思ってみれば、最終的には無駄な労力を使わずに済み効率的でもあります。
また、水路は幅がせまく流れが急なものも多いので、そういったタイプの水路に落水すると、そのままノンストップで流されます。
普通の川より危険な場合も多々ありますので、十分注意しましょう。
また、そういった類の水路はどのみち出会いにも期待できませんから、無視してもかまいません。
ここも大体どんなヘビでも出会えますが、主な連中は、アオダイショウ普通、シマヘビ普通、ヒバカリ普通、ヤマカガシ絶大。となり、池や川と違い若干遭遇率に違いがあります。
④第四の探索箇所!神社や仏閣、墓場。
物理的危険度は低いですが、精神的に高い負荷がかかる場所です。
なんとはなしに、こんな神聖な場所で生き物を捕まえるのはバチ当たりな気がしますが…
そういった物をぶっちぎってしまえば、純粋に良い探索場所です。
人気もなく、お供え物があるからネズミも多い。墓場や木造の建物は隠れ家としても良好!?
猪やトンビにさらわれる可能性も低いので、ヘビにとっては実の所かなりの楽園だったりします。
周囲にある程度の自然が残っているのが最低条件ですが、山の中の神社で周囲に田んぼや小川もあるなんてコンボ物件なら、最強の探索場所と言えるでしょう!?
遭遇率は、アオダイショウ&シマヘビ普通、ジムグリとなります。
⑤第五の探索場所!石垣周り。煙幕で大量ゲットもありえる!?
石垣周りは、他の4つと違い、餌を元にした食物連鎖を考えた探索ではなく、巣を意識して見回る場所です。
多くの場合、巣穴の前で日向ぼっこしてたりするのを捕まえますが、石と石の間に入り込んでいる奴を煙幕を使って追い出す事も可能です。
棒の先にガムテープ等で煙玉や煙幕を括り付けて、なるべく奥まで入れて、もくもく煙でいぶします。
この時、中で煙幕がとれたりしないように、ちゃんとべったりと棒に取り付けましょう。
万が一の火事も怖いですが、穴の中に煙幕が残ってしまうと、次のヘビが寄り付かなくなってしまいます。
田舎の山中にある、斜面の排水パイプなども同様の手口で煙玉を突っ込んで見ると、内部は共通の空間になっている場合がありますので、アチコチのパイプからにょろにょろ出て来る事もあります。
煙幕が入手できない場合は、コンビニの花火コーナーで売られている煙玉でも代用可能です。
様々なヘビが入り込んでいるので、一概にこいつが居る!とは言えないですが、私の探索していた所では、アオダイショウやシマヘビが多いです。極々稀にジムグリが出る程度でした。
煙幕を使う場合、手当たり次第に使うと、なんの効果もない所も多いので即弾切れになります。
パイプにギチギチに詰まった奴を見たことがある場所や、周囲で良く見かける斜面のパイプに絞っていぶしましょう。
蛇を捕まえる時間帯
まずは時間帯を意識しよう!日中よりは朝夕探索が基本!?
蛇との出会いは、多くの場合は予期せぬ遭遇と言えます。
狙って見つけようとしていない場合に限って、唐突に「うげ!蛇だ!?」みたいな感じで出会うのがデフォです。
そこでまずは、出会い易い時間帯は何時頃なのか?を紹介してみようと思います。
結論から言えば、圧倒的に朝夕の遭遇率が高いです。
奴等は基本的に夜行性の生き物ですので、巣から出てきて餌を求めウロウロしはじめる夕方と、巣に帰る為に移動を開始する朝方に出会い易いのです。
日中は動かずに日向ぼっこしているものもいますが、多くの場合は夜に食べた物の消化をうながす為の日光浴です。
夜中に餌を取れなかった個体は、日中もウロウロしてたりしますが、基本的にはこのサイクルで活動していると考えて良いでしょう。
活動が活発な夏場であれば、16時~19時ごろの遭遇が最も多いです。
蛇を捕まえようと思ったら、4月~9月の朝夕を目処に探索しましょう。
10月以降は栄養を十分に摂った個体から冬眠準備に入りますので、生息数が多い地域でも遭遇率はガクンと下がります。
蛇の掴み方
掴み方の基本は首根っこ!反撃を許さないスタイルで野生の蛇は気性が荒いのが普通です。
ペットショップで売られている連中とは異なり、優しく掴むどころか、人間が近寄っただけで飛び掛ってきます。
とは言え、マムシ以外の蛇は、牙が肌まで届くのは稀ですので、衣類の上からなら噛まれても問題ない事が多いです。
前回の記事で触れた、長袖&長ズボン+諸々フル装備状態であれば、移動を妨害するぐらいの力でそっと足で押さえたり、逃げられる前に、がっ!と適当に掴んでしまうのもありですが、いずれにしても最終的には首根っこを掴んで反撃の機会を奪いましょう。
わざと先に棒や衣類を噛ませてしまえば、首根っこを掴みやすくなります。
触るのに抵抗がある内は、トングやL字加工した棒を使い、広い場所まで移動させて、逃走の可能性をなるべく無くしてから掴む練習をしましょう。
首を掴むと、ものすごい抵抗をみせて、腕にぐるぐる巻きついてきますが、これでダメージを受ける事はありませんので、絶対に離してはいけません!?
腕に巻きついてる以上、首を離せばがぶりとやられます。
万が一巻きつかれた状態で首を離してしまった場合は、おもいっきり腕をぶんぶん振り回して、遠心力で噛み付きを阻止しましょう!
また、いくらノーダメージで済むとは言え、幼い子供が2メートル近いアオダイショウに巻きつかれると、流石に骨折の危険もありますので、子供はアオダイショウには関わらないか、大人に捕獲を頼みましょう。
慣れてくると首に巻いたりする人が必ずいますが、アオダイショウやシマヘビ、ヤマカガシが首に巻きつき締め付けられれば、大人でも窒息死します。
蛇を首から下げるのは、腕の力だけでは持ち上げる事が難しい、海外在住の超大型蛇のみに許された行為です。
それも人に飼いならされた個体だけですので、TVや雑誌で見たからと言って、それを日本の蛇で再現するのは絶対にやめましょう。
捕まえた蛇の持ち運び
入れ物&一時保管
捕まえたヘビを一時的に入れて持ち運びするのは、スライド式の中蓋になっているロック可能なプラケースが理想的です。
ですが、短時間のキープであれば、焼酎などの大型ペットボトルがおすすめです。
↓
事前に上部に穴を複数開けておき、首根っこを掴んだヘビを尻尾の先から徐々に入れましょう。この時、脱水&熱中症対策で、5センチほど水を入れておきます。
また、水が入っているとは言えペットボトルなので、炎天下や車内の放置は厳禁です。そういった場所に放置すると即死にます。
逆に日の当たらない場所であれば丸一日放置していてもピンピンしていますが、あくまで短時間のキープ方法と割り切りましょう。
蛇を捕まえる番外編。雨上がりや草刈り直後
倒木の下や落ち葉の下も隠れ家として利用されますので、そういった箇所も調べる価値があります。
色々なヘビが隠れてますが、タカチホヘビを狙うなら、こういった所を重点的に探しましょう。
いずれにしても雨が入り込まず、終始乾燥しているのが巣の条件です。
雨上がりには巣穴に入り込んだ湿気を嫌い、日向ぼっこしている可能性も高まります。
草刈直後なども巣穴に入り込む空気が変わったり、獲物の流れが変わりますので、刈った草の上で見かける事も多いです。
体感では、竹林はジムグリに出会える可能性の高い場所なのですが、どこでも良いと言うわけでもなく、荒れ果てて整備されていないような竹林が良いようです。特に枯れた竹の間等を巣にしているケースが目立ちました。
蛇を捕まえよう! まとめ
大雑把ですが、
私の経験でヘビに出会いやすい場所を紹介してみました。
とは言え、各種現場での遭遇率はあくまで私の体感です。
条件や地域によって色々変わる為、参考の一つとお考えください。
カエルの産卵が多く、オタマが多い場所ではヒバカリやヤマカガシの遭遇率が高いですし、ネズミが多ければアオダイショウの確率が上がります。
川や池の周りに木が多ければ、アオダイショウはその上でだら~んと、寝そべっている事もあります。
アオダイショウ、シマヘビ、ヤマカガシは場所を問わず出会う確率の高いヘビですので、
これ以外に遭遇したらプチラッキーと思っても良いでしょう。
また、棲息圏内であれば、マムシも今回紹介した場所を好むヘビです。
コイツの牙だけは衣類を簡単に貫通しますので、他の蛇とは同列に扱えない危険な奴です。気をつけましょう。
1度の探索では目的の個体に出会えずとも、何度も周回していればひょっこり出会える可能性は高くなります。1回通った所でも時間を置いて見回ってみましょう。
特に移動時間である朝夕は探索回数が出会える可能性に直結します。
ヘビ探索は時間のある夏休みなどに行い、自由研究のテーマにしても良いかもしれませんね。
ヘビは嫌われ者なので先生や周囲の共感は得られないでしょうが、マイナーなテーマだけに話題性はあるかと(笑)
この記事が少しでもお役に立てたのなら幸いです。