レオパこと、レオパードゲッコー。
和名ではヒョウモントカゲモドキとも言われるレオパは、品種の膨大さや飼育のし易さも相まって、かなり簡単に自分の欲しい品種を自家繁殖できる爬虫類です。
普通に飼っていた雌雄を春先に同じ部屋へと放り込むだけで、勝手にカップルが成立するぐらい繁殖は容易です。
あと、レオパを効率的に繁殖させたい場合は、冬季にーリングさせるのが最も確実な方法です。
クーリングとは、レオパを寒がらせること。
高温飼育から低温飼育に切り替えることです。
ですが、レオパは人工繁殖が進んだ結果、今では普通に飼っていても繁殖のスイッチが入る事も多々あります。
人間より温度の変化に敏感な生き物なので、温度計の数値以上の物を感じ取って、肌で季節の移り変わりを感じているのかもしれません。
とは言え、やはりクーリングさせた方が確実に発情させる事ができ、狙った組み合わせの繁殖や確実な交配を目指すのであればやった方が良いです。
反面、そうした繁殖の目的がない場合は、クーリングの必要はありませんし、引き取り先のアテが無い場合はやらない方が無難です。
法律上、資格がなければ販売できませんし、資格があっても通販自体が現実的ではないので、
産まれた子を売り切るのが困難と言うのが、今の爬虫類を取り巻く環境です。
しかし、レオパードゲッコーは卵の管理温度で性別操作する事が出来る生き物です。
ぜひ操作して未来に備えましょう。
今回は、そんなレオパの繁殖や効率よく行うクーリングについても解説してみようと思います。
レオパの繁殖
繁殖の為の大前提!? まずは雌雄を見極めよう
レオパは普通に雌雄でカップルが成立する生き物です。
なので、繁殖する為には最低でも雌雄が1匹づつ必要です。
一番簡単な判別方法は、2年以上経過した雄なら、尻尾を持ち上げると尻の穴付近に2つの玉が確認できます。
クロアカルサックと呼ばれる物ですが、形状と位置から金玉と呼んだ方がイメージしやすいでしょう。
一目瞭然です。
それ以外にも股間に前肛孔と呼ばれるV字の様な特殊な模様があります。
反面、雌は微妙です。
金玉がなかったり、V字の有無で確認しますが、単に金玉が出るまで育っていない成長の遅い雄だったり、V字は雌でも薄っすらありますので、慣れないと単体だけでは判別が困難です。
とは言え、2年も飼えばどんなに遅い雄でも金玉は出てきますし、雌なら逆に発達しません。
その前に判別したいのであれば、股間のV字(尻尾側から見たら逆V字)で判断するしかありません。
若ければ若いほど、薄くて確認しづらいので、ベビーで判断するには、それなりに数をこなさないと身に付かないスキルです。
購入前にお店の人に性別を確認してから買うのが一番ですが、ベビーとなれば専門店でもわからない場合は多々あります…
確実に雌雄を判別したいなら、アダルトサイズに育つまで待つしかありません。
繁殖可能なサイズ(体重)
ツノガエルなどと違い、内臓的には成熟していないのに体はでかい!なんてケースはあまりない生き物です。
総じて雄1年以上、雌で2年が経過していれば大体繁殖可能です。
その頃には適正体重である、
- 雄→45グラム前後
- 雌→50グラム以上
おおよそこの重さになっていると思います。
プラケースに入れて計りに乗せ、総重量からプラケースの分だけ引けば簡単に体重は測れます。
逆に2年経過してもこの体重になっていないのであれば、日常の餌やり頻度や餌の質に問題があると見て良いでしょう。
フルアダルトで18センチ前後になる生き物ですから、繁殖するなら、サイズ的にもこのぐらいになった物を使用しましょう。
レオパードゲッコーの繁殖 ①クーリングしない場合
繁殖するつもりがないのであれば、冬場は保温して飼うのが一番安全で安心です。
レオパを単なるペットとして飼っている場合は、無理にクーリング(冬眠)させる必要はありません。
生息地の環境を無視する事になりますが、どの道、現地でも冬眠は危険の付きまとう行為です。
各種の保温器具を利用して飼育した方が遥かに安全です。
どんなに頑張っても、クーリングには少なからず死亡する危険が付いて回りますので、目的もなくやるのはいただけません。
保温飼育をする上で最も安価な方法は、
- 発泡スチロール
- フィルムヒーター(パネルヒーター)
この二つを用いて簡易温室にし、ケースを丸ごと入れてしまうのが最適です。
日常的に暖房を使っている部屋ならまだしも、寒さの厳しい地域や設置場所によっては、フィルムヒーターだけでは冬を乗り切れない事も多く、また、お腹だけが温まり背中は寒いと言った、自然界ではありえない環境になってしまうので、フィルムヒーターだけを利用するのでは、かえって危険な場合もあるからです。
フィルムヒーターは敷く面積によって、ケース内の温度調整が可能です。
温まり過ぎてしまう場合はオーバーヒートによる死を招き非常に危険ですから、まずは半分~三分の一だけ敷いて様子を見ましょう。
レオパがシェルター内の砂を掘って、プラケースの底が見えたりする事が多いのであれば、体が温まり切っておらず、より暖かい場所を求めてヒーターに近づこうとして掘っている事がありますので、一つの目安になります。
発砲スチロールとフィルムヒーターの組み合わせは、多くの爬虫類に使える安価で安心な保温方法の一つですがケースを発泡スチロールで覆ってしまうので、観察し難くなってしまうのがデメリットです。
もう一歩踏み込んだ保温アイテム!
ケースの上部に保温パネルを設置する暖房器具もあります。
私自身は使った事はありませんので、使用感などの詳しい所まではわからないのですが、商品説明を一通り確認した所、
- フィルムヒーターより高額(6000円前後~)
- ケース内の上部に設置し、熱を下に放射して全体を温める
- 構造的には、蓋の内側部分に設置する
- 空気全体を温めるので、フィルムヒーターの様なお腹だけ温かいと言った、歪な保温にはなり難い
と言った特徴があるようです。
フィルムヒーターよりも高額で、6千円前後もする機材ですから、複数のレオパを飼っている人には個々に用意していたらすごい出費になってしまいます。
また、蓋の内側に取り付ける仕様なので、プラスチックケースでは設置に適しておらず、基本的には水槽上部の金網などに取り付けるタイプとなります。
総じて、1匹をそこそこ大きなケースで大事に飼っている場合などに向いた機材となります。
値段と効能を考えた場合、レオパのみの為に購入するとなると、高い出費になりますが、保温の必要のある生き物全般にこれだけで対応できるアイテムなので、消耗品である電球タイプよりかはコスパの優れたアイテムです。
※あくまでフィルムヒーターの上位互換機材なので、紫外線が必要な生き物にはUV対応のランプも使う必要があります。
ケースのサイズに応じた物が各種販売されていますので、手元の状況に合わせた物を選択しましょう。
この製品の中では「暖突」と呼ばれる商品名の物が良く聞かれる定番アイテムの様ですが、
同形状であればどの製品でも大差はなさそうです。
★★★★★
保温中の観察阻害や安心面と言った部分を考慮すると、高い分かゆい所に手が届く機材です。
最高なのは温室飼育
保温関連で一番良いのは、観葉植物の温室や爬虫類用の温室を用いた保温です。
温室内の温度をサーモスタットで管理すれば複数のケースにも対応でき、大量に飼っているのであれば、個々にヒーターを用意する必要がないので、結果として一番安上がりの方法になります。
注意しなくてはいけないのは、温室の下段に行く程寒くなる点。
温室用パネルヒーターなどの暖房器具は一番下に設置する事がほとんどなので、熱は上に上がる性質がある為に上段ほど温かく、下段ほど寒い状態になります。
サーモの温度センサーを設置した部分によって、ヒーターの稼働時間も左右されますから、一番下にセンサーを置けば、上段が温かくなりすぎ、上段に設置すれば下段が温まらない状況になります。
温室自体の設置場所や、家屋自体の温かさなどでセンサーのベストな位置は変わりますので、
レオパのケースを置く段が25度以下にならない様に調整しましょう。
いざ決戦のカップリング!?(一般論)
レオパはカリキンの様に共食いもしないし、ツノガエルの様に雌に雄が食われるなんて危険もほぼありません。
適当に雄雌を同じケースに放り込めばOKです。
やる気のある雄なら、雌と同居させて少しすると、尻尾の先端を小刻みに激しく揺らしますので、期待大です。
相性の良いペアなら、放り込んで直ぐにカップリングが成立しますから、交尾の瞬間を目にする機会もあるでしょう。
雄がガッツリ雌の首筋に噛みつきますが、通常業務なので焦る必要はありません。
もしも交尾の瞬間を見れなくても、適当に数日同居させておき、雌の首筋に付いた軽い怪我で交尾の有無を判断する事も可能です。
真、血戦のカップリング!!(番外編)
家の雌にはとんでもなく気性の荒い奴が居て、ことごとく雄を拒否する奴が居ました…
それはもう、噛むわ蹴るわドリルの様に回転して雄を振りほどくわで、相手が血まみれにされた事も1度や2度ではなく、ついたあだ名がバーサーカーw
とてもじゃないけど、放り込んでしばらく放置w
なんて方法が取れる相手ではありませんでした…
カップリングケースと言うより、闘技場でしたからw
結局、家では1度も交尾することなく、最後は問屋に引き取られましたが…簡単に増えるレオパでも例外はあるようですw
私は既にレオパから手を引いて久しいですが、一番多かった時でも飼っているのはせいぜい10匹程度でした。
そんな少ない中でも例外を引く可能性はありますので、もしも飼っている雌がそんな暴れん坊将軍だとしたのなら、ご満足していただく良い婿を手にいれるか、諦めるしかありません…
レオパードゲッコーの繁殖 ②クーリングさせる場合
さて、保温自体は機材に頼ってしまうだけでほぼ問題ないですが、実際にクーリングさせようと思った場合、まずはその為の下準備がいくつか必要になります。
繁殖目的で行う作業なので、前提として、まずは成熟した個体である事が不可欠です。
最低でもベビーから1年が経過した個体となりますが、年齢は1歳以上でもキチンとした育成でないと、体が育っておらず繁殖に使えない場合などもあります。
クーリングする時には、繁殖の適正体重である、
- ♂・45グラム前後
- ♀・50グラム以上
になっている個体を使いましょう。
何年経過してもこの重さに届かない場合は、基本的な初期育成に失敗しております。
一番大事な時期である最初の1年に間違った育成をしてしまうと、その後に立て直しを図っても、繁殖は非常に難しい物となります。
また、レオパは尻尾に栄養を蓄える性質のある生き物です。
飼育下では定期的に餌をもらえる為、常にブリブリに太っているのが健康の証となりますが、逆に言えば尻尾がひょろひょろの個体はクーリングさせない方が無難です。
無事にクーリングを乗り切っても、どの道、まともな繁殖には使えないでしょう。
クーリングする為の期間と下準備
日本の生き物の様にガッツリ寝るわけではありませんが、寒暖の差がつき春の到来を感知すると共に繁殖スイッチが入るのは同じです。
クーリングをさせる前の個体には、なるべくいつもより多くの餌を与えます。
キチンと飼っているのであれば尻尾は常にブリブリに太ってるハズですから、態々、クーリング用に餌の量を増やす必要もなく、いつも通りでもよかったりしますが、やって悪い事ではありません。
クーリング前までに尻尾をブリブリに太らせられなかった個体は、残念ですが保温飼育で冬を乗り切りましょう。
家ではクーリングの目安として、準備期間を合わせてトータル2か月~3か月ぐらいを目途にしていましたが、面倒だからもうしばらく放置でいいか…と言う部分も多いに含まれた期間です。
繁殖目的のクーリング期間のみで言えば、1か月ぐらいでも特に問題なく発情するようです。
長く行えば発情しやすいと言う物でもないので、私の様に面倒だからとズルズル期間を延ばさず、適度な所で切り上げましょう。
クーリングは、通常25度~30度程度で飼育している物を段階的に下げて行き、最終的には18度~20度程度に落として管理します。
なので、18度以下になる季節になればいつでも可能です。
終わらせる時期を計算して、飼い主の都合の良い時に開始しましょう。
クーリングに入る前には、まずは餌を抜いて腹の中を空っぽにします。
10日ほど餌を抜いて糞も出し切った辺りから、1週間~2週間ほどかけて徐々に飼育温度を下げて行きます。
段階的な温度変化が必要になるので、基本的にはサーモスタットを使った管理になります。
発砲スチロール&フィルムヒーターでは細かい温度変化をつけにくいので、
クーリングをするのであれば、温室飼育が最もお勧めです。
尻尾に蓄えた栄養で冬場を乗り切るのがレオパの習性です。
逆に尻尾がひょろひょろ過ぎたら、とても増やせる状況にありません。
繁殖を意識する前に日常管理の改善が必要です。
冷やすと言う関係上、気温が18度以下になる時期が2か月以上続く期間なら、いつでも可能です。
極端な話、18度程度の設定が可能な冷温庫の様な物が自宅にあるのなら、年中繁殖可能です。
寒くする為、消化に甚大な影響がありますから、クーリング作業に入る10日ほど前から餌やりはストップし、ウンコも出し切った辺りで少しずつ温度を下げて行きます。
段階的な温度管理が必要なので、フィルムヒーターのみで管理していると、この調整が難しいです。
繁殖を目指すなら、日常管理自体もサーモスタットを使った温室での保温形式がお勧めです。
寒くすると動きが鈍くなり、全体的な体色も病的なくすんだ色合いになりますが、温めれば元に戻るので特に問題ありません。
クーリング中は餌を与えてはいけませんが、水だけは入れてやりましょう。
レオパのクーリング中の管理と注意点
下限である18度~20度程度まで下げきったら、基本的にはそのまま放置です。
レオパの冬眠は、日本のヘビやカエルの様に微動だにしない!なんて事はなく、寝ている時間が多くなるものの、のそのそ動いたり水を飲んだりは平気でします。
動いているからと心配になり、餌を与えてしまう人がいますが、これは絶対にやってはいけないNG行為です。
クーリング中は与えても基本的には食べない事がほとんどですが、間違って食べてしまうと、消化できずに死亡してしまいます。
また、餌はNGですが、水はキチンと与えておきましょう。
普段は霧吹きで与えているのであれば、全体にやると極端な冷却に繋がりかねないので、温かい時間帯にそっと壁面にのみに軽くふりかけましょう。
クーリングで温度が下がると、レオパ自体の色もくすんだ不健康な色合いになりますが、一時的なものなので心配ありません。
クーリング明け
クーリングの期間が終わったら、2週間程度かけて少しずつ設定温度を上げて元の飼育温度に戻しましょう。
いつもより小さめの餌をポツポツ与えて糞をしたら、次からはクーリング前と同じ分量に戻しても構いません。
雌雄共に問題がなければ、晴れてカップリングを試す事となります。
レオパードゲッコーの繁殖 交尾後
産卵に向けた体の準備
交尾した後も雄は発情しっぱなしなので、首筋の後が確認できたら別居させます。
確実に受精卵にする為に、念のため1度別れさせてからもう一度交尾させる(追い打ち)のも、手法の一つです。
何度も追い打ちすると流石に雌に負担がかかりますから、2回ぐらいにしておきましょう。
交尾後の雌は、時期的にも産卵的にも多くの餌を食べる様になります。いつもより量を増やし、サプリなどでダスティングして質も向上させましょう。
デュビアであれば個体が襲撃されるリスクもありませんから、ケース内に常時数匹は放り込んでおくと良いでしょう。
産卵床の準備
交尾後10日程で雌のお腹に卵があるのが透けて見えてきます。
早い物では2週間ほど、長い場合は2か月以上もそのままな事もあるようですが、交尾から7日もしたら産卵床を用意してやりましょう。
レオパはヤモリなので、1度の産卵は2つのみです。
ですが、この2個の産卵を1ヵ月~2か月の間に3回~5回行います。(合計6個~10個)
1クラッチ、2クラッチなどと表現される事もあります。
素直に1回2回と言えばわかりやすいのですが、マニアは専門用語を使いたがるので気を付けましょうw
産卵床に適した素材は、
- バーミキュライト
- 黒土
- ヤシガラ土
などがあります。
↑
どれか1種でも良し、混ぜても良しですが、軽く湿らせるのは共通しています。
↑
これを雌の体が収まるほどの大き目のタッパーなどに5センチ~10センチほど敷き詰めて、タッパーの蓋に雌の体が通れる程度の大穴を開けてやります。
蓋を加工するのが面倒なら、土類を敷き詰めたタッパーを隠れ家で覆ってしまうのも手です。
急激に食欲が落ちたら、産卵間近のサインなので、この時期はわくわくしつつも、弄ったりむやみに覗いたりしてストレスを与える行為を控えましょう。
孵卵作業(ふらん作業)
いざ産卵!もしくは変な所で産んでおった!?孵卵作業に入ろう!?
産卵処を気に入れば、雌は土を がっすがっす掘って産んでくれます。
気に入らない場合は、せっかく用意しても、嫌がらせの様にケースの隅や水入れで産む事もありますが…この場合でも発見が早ければ救出可能です。
↑
卵が収まる様な窪みをつくって、本来予定していた産卵ケース(産卵床=タッパ)に入れて、保管します。
爬虫類の卵なので、転がると死んでしまいますから、取り出す前には念のため、上部にマジックなどで印をつけておきましょう。
救出が遅くなると、水入れの卵は死亡。ケースの隅にヤラレタ物は張り付いてしまい、そこで湿度を維持するしかなくなります…
隅で産んだ場合の救出リミットは、卵がまだ湿ってて移動可能な、表面に湿り気を残した段階までです。
水入れは現場を目撃でもしていない限り、呼吸ができないので、まず助かりません。
餌食いが落ちたら一時的に撤去してしまうのが最も効果的です。
無事に予定通り産卵処で産んだのなら、タッパーごと取り出して孵化させることになります。
温度を28度前後~30度前後程度に保ち、直射日光をさける場所に保管します。温度と共に湿度も大事で、80%~90%が良いとされていますが、タッパーをそのまま中サイズのプラケに移動して、プラケース自体をラップで蓋をして、さらに本来のプラケ蓋を被せ、ラップに楊枝などでプスプス穴をあけて置けば良いでしょう。
同時に湿度計も入れておけば、確認しやすいですし管理も容易です。
早い物で1か月ほど。長くて2か月かかるなんて場合もありますが目に見えて死んでいる(凹んでいたり歪だったり)しない限りは放っておきましょう。
ひょっこり生まれる時もしばしばあります。
万が一隣接していて、健康な卵とくっついてしまっている場合は、片方が道ずれにされないようダメ卵は取り出すのが基本ですが、産んだ直後以外は触る方がより危険です。触らずに無事に孵ることを祈りましょう…
卵の意外な仕組み!!
レオパは卵の管理温度で、産まれてくる雌雄を有る程度分ける事が可能な、Temperature-dependent sex determination略してTSDという温度依存性決定の種類で、ブリーダーにとって嬉しい生き物です。
- 28度以下=ほとんど雌
- 30度=雌7割、雄3割
- 31度=半々
- 32度=ほとんど雄
- 34度以上=ほとんど雌
大体こんな感じらしいです。
後々、手持ちの個体と配合したい!なんて場合は、卵の管理温度で性別操作して未来に備えましょう!
すごぶる貴重な色彩が産まれたのに、性別が合わず手持ちの個体とコンボが繋がらなかった…
なんてのはブリーダーには良くある悲劇なので…
孵化後のベビー管理!
無事にベビーが卵から出てきたら、乾燥に弱い為、湿度に気を使って管理します。
親と同じく砂で飼うと、誤飲の可能性も高まりますので、キッチンペーパーを 軽く湿らせたりして湿度をキープしましょう。
1日~3日ほどで脱皮して、皮を食べてから餌を食べ始めますので、
皮が食べ終わるその時までは餌を与えない様にします。
この時期は毎日食べるだけ餌を与えて構いません。
頭の半分程度の大きさの餌を与えましょう。
小さな生き餌を1.2匹ケースに入れて上手く食べれているか様子を見ます。
3か月程度で食べるのを休ませる日を作り、生後半年過ぎた辺りで週2回程度に絞れば良いでしょう。
まとめ
レオパの繁殖についてはこんな所でしょうか?
正直、こんなに気を使わなくても、人工繁殖が根付いてしまったからか、春先、クーリングもせずに適当に雌雄を同居させたらカップリングが成立した!なんても話もザラですし、ケースの隅に産んだ卵を放置していたら、なんか子供でてきた…なんて話も聞きます。
とは言え、やはり引き取り先のアテが無い場合はやらない方が無難です。
自分で全部飼う!と言う場合や明確な引き取り先が無い場合を除き、安易な繁殖はお勧めできません。
そう言った問題が解決しているのであれば、あまり神経質にならずとも、大体こんな感じ!
と言う緩いスタンスでもどうにかなってしまうのが、レオパ繁殖の強みでもありますので、
もしも手元に良いサイズの雌雄が居るのでしたら、気軽に繁殖にチャレンジしてみてください。
この記事が少しでもお役に立てたのなら幸いです。