ヘルメットガエルの飼い方!生態や繁殖期は?飼育経験者が冬眠についても紹介!

ヘルメットガエルカエル

カエルの中でも超大型になるタイプのカエルである、ヘルメットガエル

 

初めてカエルを飼ってみよう!と思った時にこのカエルを選択する人はほとんどいないと思われますが、既にカエルの飼育に慣れた、海千山千の猛者でも、基本的な飼育方法を間違えていて、購入後、直ぐに落としてしまう例が後を絶ちません。

 

このカエルは、夏より冬の方がラクチンで安心な珍しいタイプのカエルです!

体の大きさだけではなく、態度もデカくおまけに目つきも悪いと、悪党の要素がぎっしり詰まった存在故に、そうした路線が大好きな人にとっては、唯一無二とも言えるカエルです。

 

爬虫類マニアの中でもさらにマニアックな人が好む傾向にあるカエルですが、現在、入荷の頻度が4~5年に1度ぐらいしかなく、居る時に買わないと飼えないカエルの代表でもあります。

 

今回はそんな、ヘルメットガエルの基本的な飼い方と注意点について解説してみようと思います。

まだまだ飼育人口も少なく、完全な飼育データが無いカエルではありますが、私の所では最年長の個体で15歳ほど、未だに無病息災の個体がおります。

 

また、定期的に繁殖もしておりますので、そこまで的外れな解説にはならないとは思いますが、今後検証が進むに連れ、より良い飼育方法が見つかる可能性もある種類です。

 

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ヘルメットガエルの生態や生息地

ヘルメットガエルは、チリの中部~南部、またアルゼンチンなどに生息している、超大型の水棲ガエルです。

雌で最大30センチになるようですが、雄では15センチほどとなる、雌雄差の激しいお化けガエルです。

 

10年以上生きると言われています。(我が家での最長記録は15年)

特徴はその名前にもある通り、頭皮が骨と一体化していて非常に堅い点。

この為、ヘルメットガエルと呼ばれています。

 

1属1種を形成しているので、分類学的に他に近い仲間がいないのも大きな特徴です。

完全に水中性のカエルなので、飼育は魚を飼う感覚で行います。

ヘルメットガエルの生息地

ヘルメットガエルは、該当国の湖沼や川などに生息しています。

非常に大型なので、現地人の貴重なたんぱく源として食用乱獲が進み生息数の減少が叫ばれていましたが、今では開発による生息地の減少まで加わったために、準絶滅危惧種(VU)に指定されています。

 

基本的には低地から標高500メートル辺りにまで棲息しているようですが、飼育しているとかなり高温に弱い側面が目立ちます。

日本でヘルメットガエルを長期間安定して飼うには、夏場をどう凌ぐのかが非常に重要です。

ヘルメットガエルのオタマジャクシ

 


ヘルメットガエルのオタマジャクシは、その昔トカゲの一種として記載された事もある稀有な存在ですが…。

 

実際に増やしてみた所、確かに変態間近の手足が揃った個体は、模様や突起がトカゲ的と言えなくもない感じでしたが、全然ウシガエルのオタマ並みにでかいとは言え、普通のオタマの範疇でした。

 

てか、言われなければ、やや顔の尖ったウシガエルのオタマですw

異様さで言えば、バジェットガエルのオタマやアフリカツメガエルのオタマの方が異形ですw

 

これを見て大昔とは言え、オタマではなくトカゲと誤記する学者がいるとは思えませんが…。

 

また、自然下の話なのか、飼育下の話なのかはわかりませんが、オタマの姿で2年ほど過ごしてカエルになると記載される事もありますが、ペットとして飼っていると3か月くらいでカエルになります。


なので、春先に増やすと最も脆い時期である子ガエルの時期を、最悪の気温で飼育することになります。

とは言え、オタマの時期は非常に丈夫です。

 

底にある苔などを食すタイプなのか、口が下側にあり、共食いをする事もなく、時期的に水温も高くならず、下限もヒーターとサーモスタットで安定させられますので、100匹産まれたら98匹はカエルになる位、飼育下でのオタマ生存率は高いです。

(大量に飼っていると、ヒーターカバーの網目に挟まったり、ホースに挟まったりする等の事故死はあり得ますので、100%生存するとは言い切れません)

 

また、餌に対して大変五月蠅く、我が家で餌付いたのは、テトラフィン(金魚の餌)のみでした…。

 

この商品の形状&成分が合致していたのか、とにかく平で底に沈殿した物しか食べてくれず、似たような成分の餌でも形が違うと見向きもしませんでした…。

 

テトラフィンは金魚の餌なので、そのままでは長時間浮遊してしまいます。

その為与える時は浮かべた後に霧吹きをして比重を同じにし、即沈めて利用しています。

 

動画は変態間近のオタマと、育成に失敗した兄弟の混泳です。

同じ3か月の個体でもここまで差が付くと小さい方は大体死にますが、さらに半年飼育を続けた所、遅れた兄弟達もカエルになりました。

ヘルメットガエルのお値段

 

ヘルメットガエルのお値段

 

ヘルメットガエルはサイテスに登録されていますので、なかなか日本に入荷いたしません。

おおよそ4~5年に1度程度、子ガエルがパラパラ入荷する程度となります。

 

この為、希少価値がついてしまい、入荷の多い時期には7000円前後~10000円前後で売られている子ガエルでも、時期を逃すと延々売りに出ていないばかりか、運よく見つけても最盛期と同じサイズの子ガエルが30000円前後したりもします。

 

最盛期にはアダルトサイズで入荷することもありますが、この場合はサイズによりピンキリで、大きい物ほど高くなります。

アダルトサイズは最盛期でも3万円~5万円ほどしますので、購入するとなると結構な出費になりますが、私が自家繁殖して検証した所、他のカエルと違い、子ガエルの内であればあるほど、消化能力が低く餌のやりすぎによる突然死が多発します。

 

それこそ、10日に1度メダカ1匹を与える程度のバランスでも死にます。

消化不良の餌を吐き戻した時にはまず助かりません。

 

今の所、我が家で助かった個体は皆無です。(親は持ち直す事あり)

現地では餌の無い時期にカエル化するのか、はたまた飼育下での弊害なのかはわかりませんが、とにかく子供の内はリスクが高いので、長期間飼育したい場合は、諭吉さんのダメージが多大であっても、大きい個体を飼う事をお勧めします。

ヘルメットガエルの飼育

ヘルメットガエルの飼育

 

飼育の基本は単独飼育

ヘルメットガエルは大食漢でなんにでも噛みつきます。

このカエルに限った事ではありませんが、動物食の彼らにお友達や家族の感覚はありません。

目の前で動けば全部餌とみなされてしまいますので、必ず1ケースに1匹で飼育しましょう。

ヘルメットガエルの飼育に必要なもの

ヘルメットガエルの飼育に必要な物は、

  • サイズに合わせたプラケース(小~最大。個体サイズによっては衣装ケース等)

基本設備はこれだけです。

 

子ガエルの内は魚メインで与えますので、100均で売っている様な一番小さなケースに入れて、魚が目の前に来やすくなる状況にするのがベストです。

素早い餌を捕らえるのは苦手なカエルなので、餌との接触スペースを狭めるのが有効です。

 

サイズに合わせてケースは大きくする必要がありますので、鶏の卵ぐらいのヤングサイズに育ったら中サイズのケースにして、それ以上のサイズになったら最大サイズのプラケースに移してやりましょう。

 

プラケース以外にも、

  • 水温計
  • 各種の冷却設備(水中クーラーや保冷剤&発砲スチロールのコンボなど)

 

この辺りもあった方が良いです。

特に長期飼育を見越した場合には必須アイテムです。

飼育の基本状況


ヘルメットガエルは完全に水棲のカエル
なので、飼育はプラケースに水を入れるだけでOKです。

排泄物をため込んでどっさり出すタイプなので、ろ過も追い付きませんから、基本的に出したら即水替えで対応する事になります。

 

なので、砂利や水草、各種調度品などは邪魔になるために不要です。

購入直後で子ガエルの内は、水深は3~4センチ程度にして様子を見ます。

 

数字はあくまで目安なので、カエルの体高の2倍から3倍程度の水深を心掛けましょう。

アダルトサイズで購入した場合も、最初は体高に合わせた水深で様子を見た方が無難ですが、お店で販売されていた時の状況に合わせるのが最も確実です。

 

ヤングサイズ(鶏の卵位~握りこぶし程度)まで育ったら、水替えの度に少しづつ水位を上げて行き、最終的には立ち上がって水面に顔が出る程度の水深にします。

 

浅い水深でも飼えない事はありませんが、排泄時の濃度が上がってしまう点や脱皮した時の皮、小便など、各種老廃物での汚水濃度が上がってしまうので、状態の悪化や汚れによるストレスなど、様々な弊害が起きやすくなります。

 

カエルのサイズに合わせて水深を上げるのは、トラブルを未然に防ぐ意味でも大変有効です。

かなり綺麗好きなカエルなので、清掃だけはキチンとこなしましょう。

 

また、ベストな水温は19度~23度程度になります。

基本的にはこの位の水温を保ちましょう。

水温のデッドラインは25度!夏場を乗り切る為に必要な物


ヘルメットガエルは
寒さには異常に強いカエルで、氷が張った池の下でも活動する程、寒さに対しての耐性を持っています。

その為、冬眠という概念もありません。

 

反面、暑さには極端に弱いカエルです。

基本的には水温が23度を超えたら危険信号で、1日通して24時間ずっと25度を超えたままだと、いつ死んでもおかしくない状況です。

 

26度を超えたら完全にアウトです。

 

この為、夏場を乗り切る為の工夫が必要になります。

一番良いのは水中クーラーを使用する事ですが、そのまま使うには子ガエルだとケースが大きくなりすぎる為に適しておらず、また、割と高額なので、個別飼育の1匹1匹に使用するのは厳しいです。

 

そこでお勧めなのが、発泡スチロールに水を張って保冷剤や凍らせたペットボトル等を入れ、そこに飼育ケースを入れて間接的に冷やす方法です。

 

猛暑日などは朝昼夜と、3度の氷入れ替えが必要な時もありますが、東京都内程度の気温であれば、基本的には朝と夕の2回で乗り切れます。

 

この場合でも一時的に25度を超えてしまう時がありますので、朝夕の交換のみでも良いですが、水温計が25度を超えているのを確認したらその都度交換するのがベストです。

 

水温計はカエルのケースより、発泡スチロールに張った水の水温を計る様にしましょう。

ここでの水温が、18度~23度程度を維持できる氷の量を把握するのが肝心です。

(大体カエルのケースも同じになる為)

 

夏場に限らず、場合によっては4月ぐらいでも25度を超える日が続く事はあるので、季節に限らず水温で判断して対策する必要があります。

初春の頃だし、まだまだ平気だろうと油断していて、ポックリ落とした事が何度かあります…。

冬の飼育は安心

1日でも氷の入れ替えで手を抜いたら、即死ぬ危険のある夏場と違い、冬場は安心です。

寒さに対する耐性は盤石なので、無加温でそのまま飼育可能です。

 

ただ、消化能力は衰えているので、餌を与える頻度は3週間~4週間に1度程度で、量もいつもの半分ほどに抑えた方が無難です。

 

餌の回数が減ると排泄の回数も減りますが、脱皮の皮や小便で水が汚れますので、水替えだけは小まめに行いましょう。

餌が少ないと体力も少ないので、免疫力も低下しております。

 

汚水→細菌繁殖→感染症のコンボで死ぬ可能性はいつも以上にありますので、排泄をしていないからと油断せず、少しでも濁った感があったら即水替えしておきましょう。

ヘルメットガエルの餌についてのアレコレ

 

ヘルメットガエルの餌についてのアレコレ

 

ヘルメットガエルの餌には、

  • ツノガエル用の配合飼料
  • 魚類(メダカ、金魚、ドジョウなど)
  • エビ類(活モエビなど)
  • 鶏肉(ささ身などの油が少ない部分)
  • ピンクマウス(SS~Lサイズ)

などがありますが、アダルトサイズのヘルメットガエルに最も適した餌はツノガエルの配合飼料です。

 

とは言え、団子状の餌なので、与えた次の日には水替えが必要になります。

即座に丸呑みしてくれれば良いのですが、咥えて振り回す事も多く、細かいカスが水中に拡散して残りますので、細菌の餌としても機能してしまうのです…。

 

与える時の団子の大きさは、頭の3分の一から半分ぐらいで、頻度は1週間に1度程度が最も無難です。

消化が悪い鶏肉ピンクマウスを与える場合は、10日以上間隔を開けた方が良いです。

 

配合飼料を与えると、直ぐに水替えしたくなるぐらいに汚される時もありますが、給餌直後の水替えは消化に悪影響がでてしまうのでNGです。

 

反面、子ガエルには配合飼料は適しておらず、極々少量を与えただけでも死亡する事があります。

子ガエルはかなり消化能力が弱いので、メダカ1匹を10日に1度くらいのペースで与えるぐらいが丁度いいです。

 

その頻度でも、調子に乗って2匹3匹と与えると逝きます…。

子ガエルが消化不良による嘔吐をしたら、まず助かりません。

 

ヘルメットガエルの死因は、暑さによる突然死か餌の与えすぎによる消化不良が、死因の大半を占める事となります。

 

餌を与えるぐらいならやらない方がマシ!と言う状況は良くありますので、悩んだら与えない!と言うスタンスが大事です。

もちろん、この時期に餌が少なければ繁殖可能サイズまで育たない弊害が起きますが、

 

餌が足りない事を理由に死ぬ事はまずありませんので、死ぬ事と比べたら些細な問題です。

上記の理由もあり、子ガエルから飼うと、成熟するまでかなりの時間を有するカエルですので、長い目で育てましょう。

 

ツノガエルやバジェットの様に1年~2年で成熟させようと無理に餌を与えると、まず育ち切る前に死んでしまいます…。

また、水温のベストである18度~23度を、下回ったり上回ったりすると目に見えて消化力が衰えます。

 

ベスト水温以外に餌を与えると、10日にメダカ1匹のバランスでも逝きます…。

子ガエルはホントに繊細です…。

 

憶測ですが、本来の生息地では秋口に産卵する様なので、寒い時期に変態して餌がない時期を子ガエルで過ごす事と、消化能力が弱い事は関係があるのかもしれませんね…。

 

ヘルメットガエルと私(飼育経験者)

 

正直言って、私はヘルメットガエルとか好きでもなんでもなかったのですが、冬眠しない=楽に繁殖できるんじゃない?と思って手を出したのが飼育のきっかけでした。

 

ところがどっこい、

 

実際は冬眠しないからこそ、明確にスイッチの切り替えができる保証がなく、毎年産んでいるものの、スイッチが入らない個体はウンともスンとも言わないのがザラでした…。

 

また、ここに書いた方法で長らく飼育しておりますが、、夏場の管理は手が抜けないし、餌を与えた後は大丈夫と分かっていても怖い物があります。

 

消化不良は我が家での死因ナンバーワンですし、産まれた子供の多くも、初期の餌やりで、おえっ!となって死ぬ事は多いです。

 

そうした面も含めて、ぶっちゃけ、繁殖効率だけで言ったら最悪と言わざるを得ないカエルだったのですが、他のカエルにはない迫力と、無駄に繊細な部分が琴線に触れたのか、今ではすっかり好きなカエルとなってしまいました…。

 

なので、安定して入荷して欲しいカエルの筆頭でもあるのですが、この業界、もういいよ!と言うぐらいの入荷を誇る種でも、養殖個体でない限りは、輸出国が停止してしまったらそれまでです。

 

今では数年に1度入荷があれば良い方なので、なんとかして安定供給したい所なのですが、私の所でも流通に乗せる程には産んでくれず、安定生産するのには、まだまだ高いハードルがいくつも並んでいるカエルとなりそうです…。

まとめ

 

  • ヘルメットガエルの飼育は暑さ対策が最も重要。
  • 反面、冬場は無加温で飼育可能。
  • 暑い時も寒い時も、消化能力が下がるので餌の頻度と量を減らす。
  • 子供の時ほど消化力が弱い傾向にあるので、餌のやり過ぎに注意。
  • ヘルメットガエルは氷の張った池の底でも活動するカエル。冬眠はしない。

 

こんな所でしょうか?

 

今ではサイテスに登録された事もあり、年々入荷頻度と量が減っているカエルです。

稀に入荷しても春先~夏場の事も多く、しかもほとんどが子ガエルなので、暑さ&餌のやり過ぎで買っても数か月で死なせてしまう人が多いようです。

 

色彩自体は地味で、マニア以外にとってはどうでもいい存在ですが、繁殖技術も確立されておらず、今となっては現地の輸出に頼るのみの結構なレア物です。

 

手間のかかる玄人好みのカエルですが、ある時買いが基本の種類となりますので、気になった時にショップで見かけた場合はお財布と相談してみましょう!

 

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