アメフクラガエルと言われても、ピンと来ない人は多いと思います。
だいぶ前の話ですが、「きなこまぶしわらびもちがえる」が和名のカエルとしてネットで盛り上がりを見せた事もありましたが、既にアメフクラガエルが和名なので、これは完全にネタです。
強いて言うなら、別名としてソウゲンフクラガエルと呼ばれる事もありますが、今ではアメフクラガエルの方が圧倒的に通りが良いです。
まぁ、最も、姿形や質感は紛れもなく、きなこをまぶしたわらびもちですがw
まん丸な体型にちょこんと短い手足が生えた、なんとも独特なカエルで、非常に人気が高いです。
今回は、そんなアメフクラガエルについて解説してみようと思います。
アメフクラガエルって何科?そもそもペットに向いてるの?
今日の虫部屋。段々ゼリーの消費量が多くなってきた、こんばんは。東京レプタイルズワールドからお迎え。アメフクラガエル、何とも言えない可愛さ。 pic.twitter.com/wN41W1VsLu
— FISHER_hikaruki (@FISHER_hikaruki) May 18, 2019
アメフクラガエルは、ヒメガエル科に属するカエルです。
この科はジムグリガエル科ともヒメアマガエル科とも呼ばれる仲間たちの総称です。
アメフクラガエルは、モザンビーク、ジンバブエ、スワジランド、アンゴラ、南アフリカ共和国、ボツナワ、ナミビア等に生息する、完全地中性のカエルです。
ペットに向いているのか?と聞かれたら・・・
全く向いておりません…w
愛らしい姿で人気は高いのですが、潜らせて飼うのが前提なので、飼育してても、基本的に姿を拝む事ができません…
ケースに餌をばら撒くと、夜中に食べて朝には潜るので、人とは悉く生活サイクルが合わないのです…
それでもいい!飼いたい!!と熱烈なラヴコールで、ようやく入荷した個体を念願叶って購入しても、その日から始まるのは、なんか土の入ってるケースが室内に1つ増えるだけ、カエルを飼うと言うよりは土を飼う。
そんな修行僧の如き日々です…
当然、無理やりほじくって姿を拝むのはNGです。ストレス以外のなにものでもありません。
結論から言って、全くお勧めできません…
アメフクラガエルを飼育する為の土や環境は?
(リビングなど、具体的に想像したい)
飼育温度が25度前後を保てる所ならどこでも飼育可能です。
ただ、窓際など極端に高温になったりするところは避けましょう。
アメフクラガエルを飼う際に毎日必ずすること
必ず、土の状態を確認することです。
アメフクラガエルの飼育は、土を飼う事と同義です。
表面はやや乾燥しているものの、中層から底にかけては湿っているのが理想です。
この土の状態を常に維持することとなります。
現地では乾燥したサバンナ地帯や森林、草原で穴を掘って生活しており、雨が降った時しか地表に出てきません。
飼育下でも、これを意識して再現する事となります。
アメフクラガエルを飼う際、毎日じゃないけど時々すること
餌やりと掃除は必要に応じて行いましょう。
特に掃除は、ウンコや小便が土に埋まって確認できない事も多いので、1か月~2か月に1度位は定期的に全部の土を取り換えましょう。
必要な設備は?
アメフクラガエルの飼育で必須な物は、
・中サイズ~大サイズのプラケース
・黒土、赤玉土、腐葉土などの床材(混ぜても良し)
・フィルムヒーター(パネルヒーター)
・水入れ
これだけです。
アメフクラガエルが病気?調子悪い?の判断の仕方
アメフクラガエルは非常に状態の確認が難しい生き物です…
基本的に土から出て来ないので、状態がわかりません…
ばら撒いた餌が数日そのまま…なんて時はなんらかの理由で状態を崩している可能性がありますが、精々、そのぐらいしか判断材料がありません。
旅行や留守の際、預ける?家に置いとく?何泊までなら大丈夫?
正直な所、土さえしっかり作っておけば、1か月ぐらい放置しても平気です…
場合によっては家に飼い主が居ても、1か月以上顔を見ていない…なんてことはザラにあります。
餌を与えると、慣れた個体であればほじくり出しても即、目の前でバクバク食べますが、例によって例の如く、絶食にはかなり耐えられますので、1か月ぐらいであれば余裕です。
ただ、やはり1週間ぐらいを目途に帰宅した方が良いでしょう。
長期間観察できない日々が続いても、誰かに預ける必要も特殊な管理も必要ありませんが、生き物なので、長く放置すればするだけ、トラブルの可能性は高まります。
アメフクラガエルのお医者さんはどこ?動物病院で良いの?
アメフクラガエルが状態を崩したのであれば…まず助かりません。
近くに爬虫類両生類を診察できる病院があるなら、相談するのもアリですが、カエルにものすごく詳しい動物病院でも、アメフクラガエルは特殊なカエルなので、厳しい診察になるでしょう…。
可愛い容姿に魅了される人が後を絶ちませんが、飼ってて面白いカエルではありませんし、弄ればストレスで死ぬ可能性も高くなる臆病なカエルです。
およそ、カエル飼育の常識が通じない「地中性」のカエルなので、飼育の難易度はものすごく高いです。
また、産卵も特殊なカエルなので、上手に飼育していても、増やす事は困難です。
日々の観察もできず、ただただ土の状態を維持して、たまに餌をケースにばらまくだけ…
アメフクラガエルの飼育は、そんな地味すぎる作業の連続です。
まともな飼い方をすればするほど、姿を確認できるのは、飼育者と言えども、掃除の時ぐらいです…
安易な気持ちで飼育を始めると、お財布から諭吉や野口が家でするだけの悲劇に終わりますので、どうしても飼いたい場合を除いて、飼育はスルーした方が賢明です。
この記事が少しでもお役に立てたのなら幸いです。